横尾忠則「摺れ摺れ草」

横尾忠則 浮世絵木版画 「摺れ摺れ草-芸者姿の二代目瀬川富三郎」 横尾忠則 浮世絵木版画 「摺れ摺れ草-八代目森田勘弥の駕かき鶯の次郎作」
横尾忠則 浮世絵木版画 「摺れ摺れ草-三代目坂田半五郎の藤川水右衛門」 横尾忠則 浮世絵木版画 「摺れ摺れ草-三代目佐野川市松の祇園町の白人おなよと市川富右衛門の蟹坂藤馬」 横尾忠則 浮世絵木版画 「摺れ摺れ草-初代中山富三郎の松下造酒之進娘宮ぎの」
横尾忠則 浮世絵木版画 「摺れ摺れ草-二代目瀬川富三郎の大岸蔵人妻やどり木と中村万世の腰元若草」 横尾忠則 浮世絵木版画 「摺れ摺れ草-三代目佐野川市松の祇園町の白人おなよ」 浮世絵木版画 「摺れ摺れ草-二代目沢村淀五郎の川蓮法眼と初代板東善次の鬼佐渡坊」 横尾忠則 浮世絵木版画 「摺れ摺れ草-三代目坂東彦三郎の鷺坂左内」 横尾忠則 浮世絵木版画 「摺れ摺れ草-三代目坂東彦三郎の鷺坂左内」

横尾忠則 新作木版画シリーズ 「摺れ摺れ草」シリーズ   



1960年代、グラフィック・デザイナー、イラストレーターとして活動を開始して以来、
常に斬新なテーマと表現による作品を発表し続け、日本の現代アート界を代表する作家・横尾忠則氏。

2021年から22年にかけ愛知県美術館・東京都現代美館・大分県立美術館を巡回する大規模な個展が開かれるなど、
現在最も注目される現代美術家の一人です。





横尾忠則 摺れ摺れ草

       


今回は横尾氏が東洲斎写楽の役者絵から着想を得、本古来の伝統木版画浮世絵の技法を
駆使し制作された木版画作品<摺れ摺れ草シリーズ>をご紹介いたします。

摺れ摺れ草 すれすれくさ は、摺(刷)りのズレと吉田兼好の「徒然草」をかけた造語です。

横尾氏は、2014 年12 月 に東京文化会館で上演された花柳壽輔の舞台にて
美術を担当し、写楽の役者絵をもとに制作したスライドを上映しました。

今回ご紹介する<摺れ摺れ草シリーズ>は、それをさらに発展させ、
木版画としてあらためて制作したものです。

本来、版画の制作工程において「ズレ」はあってはならないものですが、
今回、横尾氏はその「ズレ」をあえて大胆に強調し、
色彩においても不調和を生み出すことで画面を構成しています。

本作品は一つのスタイルにとらわれることなく制作を続けてきた
横尾忠則氏の広い視野が垣間見られる作品です。



浮世絵スタジオこだわりの浮世絵木版画



人間国宝・九代目岩野市兵衛氏が漉く和紙に顔料をきめ込むことで生まれる鮮やかな色彩。
現在市場で流通している和紙のほとんどが漂白剤を用いて和紙を白くしています。

本作で使用した越前生漉奉書(紙漉:人間国宝九代目岩野市兵衛)は、 昔ながらの製作方法に基づき漂白剤を使用することなく
可能な限り手わざにて白くしていますので、和紙の表面上にチリなどが残ります。

漂白剤を使用すると和紙が痛み劣化しますが、本和紙は1000年持つとも云われています。

東洲斎写楽の浮世絵を、横尾忠則の手によって現代に再構築された本作。
匠たちが各々の技を結集して制作した本作品を末永くご愛蔵いただけると幸いです。



POINT
「摺れ摺れ草」が発表された YUKIKOMIZUTANIギャラリー横尾忠則個展
「slip off slip – 摺れ摺れ草 With Mask Portrait」のCasa BRUTAS
ウェブ版記事にて横尾忠則氏が本作についてお話しされております。
      Casa BRUTAS >>



     



1点でもインパクトのある本作は、並べてもバランスのとれる飾りやすいお作品です。


本作は、シート1枚ずつの販売とともに、10枚セットでの販売もしております。
横尾忠則氏の貴重な浮世絵木版画を、是非コレクションにいかがでしょうか。


横尾忠則 「摺れ摺れ草」  10点セットのご案内


         
絵師:横尾忠則
画題:「摺れ摺れ草-三代目大谷鬼次の江戸兵衛」
限定:100部
画寸:38.5×25.5cm
紙寸:45.7×32.4cm
制作年:2021年
版数:21版33度摺り
紙種:越前生漉奉書(紙漉:人間国宝・九代目岩野市兵衛)
サイン:直筆鉛筆サイン
彫師:関岡祐介
摺師:久保田憲一

同ショップにて販売をしている横尾忠則木版画作品9点に加え、
10点セット限定の 「摺れ摺れ草-三代目大谷鬼次の江戸兵衛」 を加えたセットです。
専用の外箱・布タトウに中性紙のマットとともに収められます。
      10点セット 販売ページ



 

横尾忠則 「摺れ摺れ草」 公式パンフレットのご案内


       
<A4版>
発行日
発行人
発行

デザイン
執筆
撮影
印刷製本
協力
2022年4月1日
水谷有木子(株式会社コンポジション) YUKIKOMIZUTANI
東京都品川区東品川1-32-8 Terrada Art Complex II 1F
TEL.03-6810-3885
相島大地 (株式会社 ヨコオズ・サーカス)
滝沢恭司(町田市立国際版画美術館学芸員)
上野則宏
株式会社曉印刷
株式会社ヨコオズ・サーカス

紹介しております横尾忠則木版画作品10点に加え、
「文豪シリーズ」、「ピンクガールシリーズ」、「Fondation Cartier-The Inhabitants」など
ユキコミズタニギャラリーにて、2021年1月20日(水)から2月27日(土)まで開催された
横尾忠則個展「slip off slip -摺れ摺れ草- With Mask Portrait」で発表した全作品を
ご高覧頂ける公式パンフレットとなります。

町田市立国際版画美術館学芸員の滝沢恭司様による作品解説掲載
      販売ページ




横尾忠則 TADANORI YOKOO

主な経歴
1936年  兵庫県西脇市に生まれる
1965年 東京で初個展。三島由紀夫と出会う
1969年 第6回パリ青年ビエンナーレ展版画部門でグランプリ
1970年 大阪万国博覧会「せんい館」のパヴィリオンをデザイン
1981年 「画家宣言」、絵画制作を活動の中心とする
1984年 モーリス・ベジャールの『ディオニソス』(ベルギー国立20世紀バレエ団、 ミラノ・スカラ座公演)舞台美術を担当
1995年 毎日芸術賞受賞
2001年 紫綬褒章受章
2002年 多摩美術大学大学院教授
2008年 初の小説『ぶるうらんど』が泉鏡花文学賞受賞
2011年 ウフィツィ美術館(フィレンツェ)に自画像が所蔵
旭日小綬章受章
朝日賞受賞
2012年 神戸に横尾忠則現代美術館が開館
2013年 香川県豊島に豊島横尾館が開館
2014年 カルティエ現代美術財団30周年記念『ヴィヴィッド・メモリーズ』展に110点の肖像画を依頼され出品


主な展示
1972年  個展(ニューヨーク近代美術館)
1973年 個展(ハンブルク工芸美術館)(1982年にも開催)
1974年 個展(アムステルダム市立美術館)
2002年 個展(東京都現代美術館/広島市現代美術館)
2003年 個展(京都国立近代美術館)
2006年 個展(カルティエ現代美術財団、パリ)
2008年 個展(世田谷美術館/兵庫県立美術館)
2009年 個展(金沢21世紀美術館)
2010年 個展(国立国際美術館、大阪
2021年 個展「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」(愛知県美術館/東京都現代美術館/大分県立美術館)


グループ展
1969年  第6回パリ青年ビエンナーレ展版画部門でグランプリ
1976年 ヴェネツィア・ビエンナーレ『アウテンティコ・マ・コントラファット』展に出品
1985年 パリ・ビエンナーレ/サンパウロ・ビエンナーレに出品
1989年 バングラデシュ・アジア・アート・ビエンナーレで名誉賞
1993年 ヴェネツィア・ビエンナーレ『トランスアクションズ・ペドロ』展に出品
2014年 『ポスト・ピカソ』展に出品(ピカソ美術館、バルセロナ)

2015年 『インターナショナル・ポップ』展(ウォーカー・アート・センター、ミネアポリス/ダラス美術館/フィラデルフィア美術館)
『ザ・ワールド・ゴーズ・ポップ』展(テイトモダン、ロンドン)
2020年 『古典×現代2020ー時空を超える日本のアート』(国立新美術館、東京)